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例によって彼女のことは「親友」であり虐めてもくる、あのAに打ち明けずにいられなかったのだが、遠足のときの集合写真をやはりやむなく見せることとなった。
すると、あいつは彼女の顔を見て「ひゃーはっはっは!」と大げさに笑い声を上げ、小馬鹿にした。「めっちゃくちゃブスやん!」
たしかに写りのわるい写真であったが、僕は彼女の内面をもけなされた気がして不快だった。
これも今にして思えば、あいつが単に僕にマウントを取りたいがためだけの態度だったとよくわかる。
それで、また初恋の彼女とのやり取りに話が戻るが、中三のときに好きになった女子生徒のことで中断したのだが、高三の受験シーズンになって僕は再び彼女への思いが強くなった。
なぜだかはわからない。
僕は今度は長い手紙を書き送った。
「ひさしぶり」と紙面で交わし合ったあと、二通目で長年の想いを告白した。
それにたいする返事の手紙はなかなか来なかった。
彼女に恋人がいたか、あるいは僕のことがそのような対象に見られなくて引いてしまったのだと思った。
そのどちらかで迷惑だったのでほぼ正解だっただろうが、ただひとつ意外なことが起きた。
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