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「深夜に自宅で“先生”をさせられては俺が過労死する」
「はい…?」
厳しい表情で何を言っているのだろう、先生は…
「ここへ来るまでに分かったことは、奥田が住み込みのバイトを先週始めたこと。それだけだ。高校だけは卒業したいとか希望を言う前に、住み込みバイトの理由を説明しろ。バイトだけでもうちは校則違反なのに、住み込みって?保護者とか住所変更とか…どうなってる?」
おっしゃることは、ごもっともです。でも足も限界です、先生…
「ちゃんと説明するなら、ソファーに座っていい」
「はい…説明します…」
説明するしかないシチュエーションだよね?だったら、足は救いだしたい。
「ん、ここ」
先生が隣をポンポンとするので、私は少し痺れた足に気をつけてゆっくりと立ち上がると、ローテーブルの右側を通ってソファーに腰掛けるはずだった…
「ぅわ…っ…」
ボスッ…
体重を支えられなかった膨張した(気のする)足をガクッと崩した私は、顔から先生に突っ込んだ。
「ナイスキャッチ、俺」
淡々と言われると余計に恥ずかしい。
「このまま聞く」
ハァ…?私を体ごと受け止めた先生は、背中をトントンして話を促す。おかしい…おかしいんだけど、先生のテリトリーで、絶体絶命の弱みを握られている私が拒否出来るワケがなかった。
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