究極の選択

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「本?」  差し出された、焦げ茶色の表紙のその本に見覚えは全くない。 「これはあなたの本、あなたの人生を記した本です。生まれた瞬間から、物語は始まるのです。あなたが主人公の、あなたの物語が、ここには記されています」 「いや、ちょっと待って。先生、まさかその本の中に僕のすべてが記されている、とでもいうわけ?」 「はい」 「嘘だろう」  そんな薄っぺらい本が、僕の人生だなんて。
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