究極の選択

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 通勤時間のラッシュアワー、一番前に並んでいた僕の背中に、何かが当たった。  大きくて、勢いのある塊に押されて僕は、よろけた。  1歩、2歩、ぐらんと体が傾いて……    ぷわああああああああん、    鋭く、懸命な、警笛が響き渡る。  その音に、ホームにいるみんなの体がびくりと動きを止めた。  僕だけが  動いて  なんとかしようと  懸命に  バランスを保とうと手を広げ、体を踏ん張った。  
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