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プロローグ
一人の老人が、川の辺で釣りをしている。
朝から、一匹も魚は釣れていない。
そろそろ、老人も暇になり、話し相手が欲しいと思った時、一人の少年が、老人の横に座った。
「やっぱり釣りしてたね。」
少年は、笑顔を浮かべながら、老人に言う。
「これしか、やる事がないからな」
老人も、笑顔で少年に答える。
「今日も、魚釣れないの?」
少年は、老人の横に置いてある、小さなクーラーボックスを見ながら言った。
「今日もじゃないぞ。1週間もだ。」
老人は、お茶目な顔で少年に言う。
「駄目じゃん。」
少年は、そんな老人に言った。
「君は、いつも一人だが、友達はいないのか?」
いつも、釣りをする老人の所に来ている少年に、友達関係を聞く。
「こんな田舎は、子供の数は少ないんだよ。学校の生徒は僕しかいないんだから」
少年は、少し得意げな顔をして、老人に説明した。
「そうだな。」
老人は、少し寂しそうに、少年に言った。
「そんな話はいいから、今日も、おじいちゃんの知っている、昔話を聞かせてよ。」
少年は、目を輝かせながら言った。
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