SNS

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各々パスタとサンドイッチを頼む。コーヒーは二人ともブラックだ。愛想のない店員とのやり取りが済み、空いている茶系のテーブルにつくと、学がため息をついた。 「高いなぁ」 「こんなもんだよ。でも、物価上昇に賃上げが追い付いてないってニュースで言ってるけど」 「ふぅん。未来暗いな、日本」 「そう?明るくなればいいだけじゃないの。人間が」 「お前何にも考えてないだろ?」 「まぁ、考えても仕方ないしね」 スマホを開いてSNSをチェックしていると、視線を感じた。 「それは?」 「SNS、えっと、これが俺のアカウント」 「えすえぬ、、?あかうんと?」 首を傾げている。 宇宙人みたいとゆうか、五才児みたいとゆうか 「説明は…ソーシャルネットワーキングサービスの略で、ここ、読んで」 スマホをかしてやると、じいっと見つめている。 「面白い?」 「前程やってないけど、暇潰しにはなる」 「自分の写真か、怖くないのか?こんな顔でてて」 「笑ってるしわかんないかなぁと」 驚愕している。昔はあり得なかったのだろうか? 「あかうんとは?」 「はい、ここ読んで」 何の授業なんだ。 スマホを渡すとまたもや凝視している。 「難しいなぁ。疲れちゃった」 「べつにやらない人もいるし、やめる人もいるから、気にしなくていいよ」 やりたいとか言われてもスマホ無いしな 「うん。あ、鳴ってる」 「ん?あぁ、取ってくる」 当然のごとく自分にかしづかれてのほほんとしている学に、ややいらっとしたのは言わないでおいた。
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