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──とろうとしたのだが、どうやらそういうワケにはいかないようだ。
我は折角座った切り株から腰を上げると、先の轟音がした方を見遣る。
すると、そこにはゼリー化した白虎を踏み潰した亀と水をモチーフにした黒い大きな……鎧(?)……砲台(?)──いや、砲台がくっ付いた大鎧を身に纏う少女が一人。
「かめ子は『プリティア四聖』が一人、『プリティア玄武』なの。プリティア白虎の仇は、かめ子が必ず取るの!!」
またも出てくるか、プリティア四聖。
だが、玄武が言った事に我はひと言物申す。
「プリティア玄武よ。お主は今、“プリティア白虎の仇”と言ったが、それは間違いだ! プリティア白虎はあのままの状態であれば、我の『逆錬成』で元に戻れたのだ。なのに、お主が踏み潰した所為で、プリティア白虎は死んでしまった。詰まりは、プリティア玄武よ、お主がプリティア白虎の仇なのだ!」
……………………。
「せ、正義にぎ、犠牲はつきものなの、なの!」
この娘……、誤魔化しおった!?
「とにかく、覚悟するの!」
不味いな。あの様な大砲に狙われては、逃げ切れるかは怪しい。であるなば、これもまた仕方なし。
「Jフィールド・プレス!」
今度の錬金魔法は“Jフィールド”の面を地面と平行になるように展開し、そのまま“Jフィールド”を地面まで降ろす魔法。
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