3人が本棚に入れています
本棚に追加
「あ! ちょっと、なんてことするのよ!?」
青竜は我に文句を言ってくるものの、我よりも宝玉の方が重要らしく、追ってくる気配はない。
暫く走った我は、走るのを止めて、少し休憩。
……まったく、青年から得た情報とはまるで違うではないか……。
地球には魔法の類いは存在しなかったのではないか?
そんな事を思いつつ、我は再び歩き出す。
今度こそ、街へ。
「──ねえねえ、そこのおじさん」
またまた、唐突に響く少女の声。
声の方へと顔を向けると、そこには朱雀や先の青竜と同じく、虎と岩をモチーフにした白い衣裳に身を包んだ少女が一人。
「アタイは『プリティア四聖』が一人、『プリティア白虎』っていうんだけど、おじさん、『プリティア朱雀』って子が何処にいるか知らない?」
やはり、あの娘達の仲間か。
ここは関わらぬように、
「さあ? 我は知らんな」
我は目を背けつつ、プリティア白虎──以下同文で白虎と呼ぶ──にそう答える。
しかし、
「おじさん、今、目を背けたよね?」
「い、いや、背けておらんぞ」
最初のコメントを投稿しよう!