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「い、いえ……大事なお話だったので……」
「じゃ、またあとで」
この状態で朝食を食べるのですか、気まずくないですか。
そんなふうに思う私の気持ちなど全く考慮せず、紫乃さんは何事もなかったように部屋を去っていく。私は胸に手を当てる。バクバクと、今も鼓動が大暴れしていた。
私は混乱した状態で、一番似合わない例のワンピースを纏ってダイニングに向かうことになった。
付喪神のついたお皿でさえ、ドン引きしてささっと食卓で身を引いた。ひどい。
やはり逃げるわけにはいかない。
そろそろ向き合うしかない─元の私の気持ちについて。
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