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0001話汚れる黒いシミ
「1」
私は台所で丁寧に皿洗いで汚れを落とす。
私の名前は肩名山公美子。32歳。
夫と一軒家で2人暮らしでまだ子供はいない。
私はクタクタだった。家事や夜勤の仕事の両立で忙しく疲れていた。
夫は晩遅く仕事で帰宅するのでなかなか頼れなかったので必然的に私がやらなくてはならないが気になることがある。
「やだわ。またついてる」
それはいつも皿洗いするときに黒いシミの汚れがするのである。だから私は丁寧に慣れないゴム手袋を使って洗い流して落としていた。
ーーーーーー
次に洗濯部屋で乾いた洗濯物を取り込むがここでも黒いシミがついていた。その黒いシミはくっきりと手形がついていたから。だから、私は再度洗濯物を全てやり直すハメになったのは言うまでもなかった。
「2」
一通り家事を終えると、私は二階寝室に向かい、夜勤の時間帯まで仮眠を摂ることにするが、そこのベッドに寝ている疲れそうにしてる見知らぬ女性がいたのだ。
「誰!?」と、思わず呼びかけると、それは私とよく似ていたのだ。
私には双子とかよく似た姉妹はいなかった。
確か聞いたことある。
それはドッペルゲンガーの存在だ。
たしか、自分自身と似た人物と目撃すると自分が殺されてしまうというモノだった。
「うーん。誰なの?」
と、私と似た彼女は目を覚まそうとするの見て一刻猶予もなかった私は覚悟を決めて彼女を……。
「3」
「ただいま」と、公美子の夫が晩遅く帰宅したが、少し異臭がしてきたのだ。
ふと玄関先や部屋中も薄暗いので夫は文句を言いながらも家の中の明かりをつけた。
すると、そこには黒いシミがこびりついていた。それも二階の寝室から引きずり込みながら玄関先までに消えていたから。
そして二階の寝室に向かうと大量の黒い飛沫のようなモノがついていたから。
そして公美子が家事を行なっていた洗濯物や皿洗いには真っ黒シミ全体こびりつき、現在、公美子は行方不明になっていた。
ーー「八木家」ーー
沙凪「という怪異談はどうかしら?」
と、八木家の先代当主である八木沙凪が怪異談を皆の前で披露した。
名美「ふん。まぁまぁだね。私ほどじゃないけど」
と、鐘技家当主鐘技名美は淹れたほうじ茶を飲む。
北臓「わしはよかったと思うな」
と、北臓は火室饅頭を美味しそうに食べる。
「わしもよかったな」
「わしも」
と、年寄りの人たちも賛同する。
そこに勝ち誇った沙凪を見て名美はイラッときて自分の怪異談を披露して対抗心を燃やしていた。
今日は八木家主催の老人怪異談会を開いていた。
汚れる黒いシミ 完
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