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ダークエルフ達が、「昏い森」と呼ぶ場所の奥に、ルークウッド卿の砦が建っていた。
「のう?聞くところによると、森を切り開くは、御法度と聞いておったが」
「砦を建設する為だ。仕方ない。寧ろ、妖精王が、クリスタルパレスを建てた時、多くの森が焼かれたと聞いている」
ああ。俺達はいいんだ。お前等は駄目だって、奴なのか?
まあ、環境テロリストなど、こんなものだろう。
今じゃ、すっかり存在価値を失ったグリーンピースやシーシェパードだって、いざとなれば平気で鯨を食い始めるだろうし。
だって、あいつ等思想に狂ったビーガンと、同じだろう?チキン屋の前で、買った客を罵倒してる奴等と、同じだし。
自衛の為に、平然と森の木を切り倒し、敵対勢力には、自然破壊してると騒ぐ輩か。
ヘイデンは、完全に眉に唾を付けて、ルークウッドの話を聞こうと決めていた。
どうでもいい、自然復古の話を聞いて、一時的に解放された。
「ああしかし、ルークウッドも無体なことを言うものじゃ。儂の監視に、お前を付けるとはのう?しかも、奴に帰順するなら、お前を好きにしてもいいと、言っておったな?」
「て、天然自然の代言者にあらせられる、ルークウッド卿のお言葉であれば、お前の女――になる程度はしよう。お前は、普段はボンクラだが、口調が変ると、そうでないのが不可解だが」
だから、それはロールプレイじゃ。たわけ。
「いずれにしろ、君が俺の付け馬になるのか。よろしくね?ユーラさん?」
途端に、平和なボンクラ臭がした。
「おお。であるならば、同時に話を聞くべき相手がいそうじゃな?ああ、この距離だとボーガンは届かないから、もう少し進んで?うむ!そなた等が!ビショップ卿の使者であるのか?!儂等を、ビショップ卿の元に、案内せい!」
身を隠していた、シティーエルフ達が、動揺の気配を見せていた。
だから、急にキャラクター変りすぎだ。ユーラーは、気味悪いって目で、ヘイデンの横顔を見つめていた。
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