祟りじゃああああああ!

1/2
前へ
/67ページ
次へ

祟りじゃああああああ!

 猟銃の発砲音が轟き、集められた娘達が、怯えた声を上げていた。 「お、おめ(たず)。逃げえ」  足を怪我した父親が、娘達に告げた。 「嫌だべ!お父(オド)お父(オド)!」  幼い娘が、涙を浮かべて叫んでいた。 「うるせええええええ!お前等!その木に手を突いて、尻を上げろ!順番にファックしてやるからなあああああ!」  頭にろうそくを刺した、青白い顔の男が、猟銃を抱えて言った。  要するに、こいつがセタンタだった。 「お父(オド)!オラ(たず)は」  そう言った時、姉のおっぱいが、ぷるんと揺れた。 「いいから大人しくしろおおおおおおおおおおおお!堪らねえおっぱいしやがって!モン娘のプッシー!モン娘のアス!ミルクジュバッと孕めオラああああ!」  めおらか?って発言をして、おっぱいを鷲掴みにされて、娘は悲鳴を上げた。 「んぎゃあああああああああああああああああ!大明神様!助けてくんろおおおおおおおおおおおおおおお!」 「何だ?!大明神て!ああ堪らねえ!フォーン娘を好き勝手に孕ませる展開!ボテったお腹ナデナデしてやる!絶対ガキ生ませてやるからなあ!そのぱんぱんになった母乳!ガキ生まれたら飲むのかなあ?俺が予約したからなああ!うるせえってんだよジジイ!撃ち殺すぞ!それとも、斬り殺されてえのか?!」  また、猟銃をぶっ放した。ガタガタに、娘は震えている。  彼女達はフォーンという種族だった。  下半身は鹿の毛並み、上半身は人間。  角笛を嗜み、農耕と狩猟で生活している、朴訥な種族だった。 「オドー!オドが死ぬのは嫌だべ!オドー!」 「うるせえ豆ガキだな。お前も殺すか?」  喉元に、すらっと刃を当てた。  痛みすら、なさそうだった。異様な切れ味があった。 「待つだよ!お、オラが相手さするだよ!んだから、妹さ手え出しちゃなんねえ!」  胸元を晒して、姉フォーンは言った。  胸元を凝視したセタンタは、涎をたらーっと流していた。 「よおおおおおし!じゃあ犯してやるよ!どいつもこいつも馬鹿にしやがって!童貞で悪いか!だがもうこれで、童貞とはおさらばだあああああああ!あ?」  このまま、フォーン娘達は、童貞の邪欲のはけ口に、されてしまうのか。  セタンタが、茂みから転び出ててきた、妙な生き物を発見した。 「痛!痛た!」  これ?人間か?  何で、ここに人間がいるんだ?  そして、馬糞塗れの人間が、いきなりこう叫んだ。 「や、八つ墓村の、祟りじゃあああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!」  誰も、八つ墓村が何か知らなかった。  勿論、鎧を着た死体も、龍のアギトで指を噛み切られた未亡人も知らなかった。  それは、完全に陽動だった。  その隙に、躍り出たライルが、姉フォーンを抱き抱えていた。  赤くなった姉フォーンに、ライルは言った。 「大したもんだ。あんなキモ童貞の相手なんか、したかねえよな?」 「え?あ?お前――妖精王?」 「ああ。そうだぜセタンタ。クーフーリンのなり損ない。成敗してやる」  剣を抜いて、妖精王ライルは言った。  
/67ページ

最初のコメントを投稿しよう!

7人が本棚に入れています
本棚に追加