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大丈夫ですと言い、深呼吸して気持ちを落ち着かせた。若い警察官の女性は向かい側に戻らずに、横隣にパイプ椅子を移動させ、座って再度わたしに訊ねた。
「どんな生活を送っていたのかな?ゆっくりでいいよ」
目を瞑ると瞼が熱く、本当の親ではなかったけれど楽しかった日々や悲しかったこといろんなことが思い出してきてまた泣きそうになった。
「ひっそり過ごしてきました。買い物も閉店間際で、いつもフード付きの服を着せられて、フード付きの服が乾いてなかったら、帽子を被っていました」
フリースクールにどうやって入学できたのかわからないけれど、頻繁に誰かからお金が振り込まれていてお父さんたちはそれで生活をしていた。もしかしたら、産みの親からかもしれない。
そこまで女性警官に話すと、入学の時に親がついて行ったのではないかとまた質問された。
「本当の名前じゃないかもしれないけど、教えてくれないかな?」
お母さん、お父さんもわたしと同じだったのかもしれない。唯一繋がった家族の形が偽名だなんて。
「お母さんはさゆり。お父さんはひとしって言ってました」
嬉しいような寂しい気持ち
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