一ノ章

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十六夜が帰ってきた。 「おかえりなさい十六夜様」 『ああ』 榛名を抱きしめるとキスをしようとしたがやめ、頭を撫でた 榛名もキスを覚悟していたのだが撫でられたことに困惑した 『…お前の家に行った……』 「………」 十六夜に見られたと思うと心が痛んだ。 十六夜は荷物を渡す 『光希とかいう神代の娘からだ。お前を心配していた』 「光希様が…」 『…お前を食う時以外はあんな人間のクズみたいなことはしないから安心しろ。お前は俺様の機嫌だけ気にしていろ』 ポンポンと頭を優しく叩き『早く出かける準備しろ』と榛名を着替えさせようとした。 榛名は自室に戻ると頰を赤らめながら、むず痒い気持ちになったが、それは嫌ではなかった。 服はブランド物の新品だった。 中には未使用のビキニが入っており、下着代わりに水着を着用した 「ちょっと胸あたりきついかも…でも贅沢は言えない。光希様に感謝しなくちゃ」 袖は七分丈になってしまったがコートは大きめのため、丁度よかった。 靴はサイズが合わなかったが、履かないと裸足のままなので、こちらもありがたく使わせていただく。 榛名は十六夜の待つ場所へ向かった
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