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しばらく移動し、どこかへ着陸した。
「……ゼェ……ゼェ……う"っ!」
榛名は乗り物酔いをしてしまったようだ。
『だらしがないな』
「うぅ…申し訳ごっ…!!」
人の姿になった十六夜はスーツ姿だった。
高身長でスタイルが良く、肌はほとんど見えないスーツなのに色気がある
そんな十六夜に酔った事を忘れ、見惚れてしまった。
『何かおかしいか?』
「いえ!とても素敵です」
数分歩くと人がチラホラいた。
榛名はビクッとなり怯えてしまう。
島の住人達から罵声や石を投げられた記憶が蘇っていた。
『ここは見てわかると思うが、東丿島ではないし、ここにいる連中は霊力なんてない。…お前の事なんて気にしないぞ』
「はい…」と自信なさげに呟き、十六夜についていくと、ショッピングモールがあり、外には旗や出店があった。
「お祭りですか?」
『違う。ここは商業施設が沢山入った建物だ。毎日賑わっているそうだ…と、店の者に聞いている』
「毎日お祭りなんですね…」
榛名はいまいち理解できてなかった
『お前の衣食を整える為に来たんだ』
「え!生贄になんかそんな事していただかなくても!私、お金持ってませんから!」
慌てて遠慮したのだが
『言ったはずだ、健康体くらいに肥えてもらわないとな。金なら神獣とはいえ持っているから安心しろ』
(あ…)
恋人繋ぎをし下から上まで建物内をまわることにした。
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