四ノ章

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「私たちを十六夜様の所へ来た理由をお教え願えませんか?事情が変わったとおっしゃっておりましたが…」 『お前はあの兄妹と天狗の小僧をどう思う?榛名のことは気にせずハッキリ言ってみろ』 質問を質問で返されてしまったが、光希は答える 「雪愛さんは霊力が強く…天狗の番であることで傲慢になり分家として最低限のマナーや躾がされていない方で、冬史郎さんはよく雪愛さんの兄だと威張り、島を管理する1人として相応しくないほど素行は悪いかと…翼様は雪愛さんを愛しいるようで雪愛さんの言いなりでしょうか…」 恨みがあるのかハッキリ言えといわれ、本当にハッキリ言った。 『ここに滞在させる理由は俺様の愛する榛名が悲しむからだ』 「私が悲しむ?」 『当主の目すらもう気にしない傲慢な連中が嫌がらせを止めると思うか?お前たちを何か理由つけて、当主すら庇いきれない程の大罪人に仕立てあげるだろうな』 光希と七宝は「やりかねない」と思った 『2つ目は天狗と妖狐の関係性はきっと悪くなるだろう…つまり』 「私や番が命を狙われるのですね」 「じゃあ光希様のご家族も危ないんじゃ?」 『問題ない。光希は妖狐の番…だが他はただの人間。アヤカシは人間に手を出すことは禁止されている。…光希と七宝がいないのならただの殺人として掟を破る事になる。アヤカシ側として不利になるからしないだろう』 「もしかして光希様を守ろうと?十六夜様はお優しいのですね!」 『勘違いするなよ、榛名。俺様の榛名がこいつらに世話になったようだからな』 「十六夜様…」 素直じゃないんたからと小さい笑った榛名 『少し落ち着くまで居ろ』 「「ありがとうございます。お世話になります」」 光希と榛名はお礼を言った 部屋は同室と聞き、頬を赤らめた2人は初々しさがある。きっとお互いを大切にし、いいお付き合いをされているんだろうなと感じるほどに
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