103人が本棚に入れています
本棚に追加
「…んっ………っ…」
和彦にキスされる
「……」
「………?」
和彦の様子がおかしい。
キスされながらも体の力が抜けていくようだった。
「か、和彦さん大丈夫ですか?フロントに連絡しますね!救急車ァ!」
「…ごめん。のぼせた…だけ…だか…ら…」
焦っている澪に心配させまいと笑いながら応える
「肩貸しますからベッドまで頑張れます?んぐぐ!」
澪は力の限り和彦を引っ張る
なんとかベッドまで運んでタオルで体を拭き、脱ぎすてられたバスローブを着せる
「お水飲めますか?」
「ん…澪ちゃんから口移ししてくれないと飲めないな〜」
「これだけ元気なら飲めますね」
水のペットボトルを手に持たせる
和彦は「水より冷たい〜」と文句をいいつつ、水を飲む
「ご気分はどうですか?」
「う〜ん…」
伸ばした腕でベッドに引き寄せ、抱きしめる。
「うん、気分最高だね☆」
澪は内心ドキドキだった。
(和彦さん、元気そうでよかった…でもこの体勢ってあの…このまま…よし!キスされてもスイング!スイングして交わそう!私は軽くない!体だけは守るんだから!)
そんな事を考えていた
「澪ちゃん…」
強く抱きしめられ、あと数cmの距離に和彦の顔がある。
「ごめん…少しだけ…このままで…」
和彦は目を瞑り寝てしまった
澪はドキドキしながら体は守れてホッとしつつ、和彦の顔を眺めた。
(本当に綺麗な顔…喋らなければ王子様フェイスなのに)
澪は思い出す、吉田さんの言葉を。
『ちょっとヤンチャな子でね〜祖父も父親も早く結婚させて落ちつかせたいんだって』
和彦に何度もキスされたりお風呂に入った事も思い出す
(あっ…ヤンチャってそうゆう……これからどうしようぅ〜)
そんな事を思いながら澪もウトウトしてしまう
最初のコメントを投稿しよう!