一章

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✱✱✱Side kazuhiko&??? ✱✱✱ 「たっだいま〜」 「お前の家じゃないだろう、帰れ」 「冷たいね、兄貴に澪ちゃんの温もり分けてあげたいよ〜」 「みお?ああ、お見合いだったな」 「まぁね……ん?兄貴が女の名前覚えるなんて珍しいじゃん」 「……。そんなことよりついでに仕事の資料をチェックしておいてくれ」 「え〜っ気分良いのに来るんじゃなかった」 和彦は澪の事を思い出す。 キスをすれば従順になり、慣れていないのか小刻みに振るえていた。面白くて何度もした。 その後はワザとのぼせたフリをして澪に気づかれないように見ていた。 澪は裸を気にせず和彦を優先、本気で心配し介抱してくれたのだ。 抱き寄せた時の澪の温もりは和彦が初めて感じたものだった。 和彦は他の女性とは違う何かを澪に感じた。 それが何かはわからない。 そして和彦はスマホに登録された女性の連絡先を全て削除した。 「お見合いなんて面倒だと思ったけど爺さんに感謝だな」 「澪ちゃん、オレ本気になりそう」 和彦から兄貴と呼ばれた男は自室に戻る 『ミオチヤン!ミィ〜オチヤン!』 『コンニチハ!ミオダヨ〜』 「ミオ。後でオヤツをやるから待っていてくれ」 ミオと呼ばれていたのはセキセイインコだった。 足を怪我している 『アナタノオナマエワ?』 首を傾げる可愛い姿に微笑む 「俺は聖臣だ。百目鬼聖臣どうめきたかおみだ。…ってわからんか」 ピィピィと鳴きながらインコはご機嫌に歌いだした
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