二章

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会議室で待っているとドアが開く 男性らしき姿を確認すると澪は立ち上がり 「本日は…」 「どういう事だ?」 挨拶が(さえぎ)られる。 現れた男性は黒髪長身でモデル級スタイル、眼鏡を掛けていてもわかるほど流し目でイケメン俳優も真っ青なほど絶世の美男子だった。 声が低音ながら色っぽい。 あ然としていると男性は何やら怒っていた。 「黙ってないで質問に答えろ」 「えっ…た、担当の加藤は入院しておりまして、代理で…」 「帰れ!」 「え…な、なぜですか!」 何故怒っているのかわからず、焦る澪 「物わかりの悪い女だな…俺は帰れと言ったんだ」 「ですが…」 「さっさと帰らないと取引はなしだ。次は別の者と代われ」 「……はい、失礼致します」 引き下がりたくないが会社の事を考え身をひいた。 エレベーターを待っていると後ろから突然抱きしめられ振り向くと 「やっほ〜澪ちゃん」 「和彦さん!」 ビックリする澪に対してご機嫌な和彦 「澪ちゃんってココの会社の子だったの?」 「いいえ、ここには会議で訪れました」 「ふ〜ん」 「ひゃんっ」 和彦からの突然のキスに変な声を出してしまう。 抱きしめられたままでキスも通りすがりの社員たちに見られていた 「敬語はなしでしょ?何度言ったらわかるの〜」 「ごめん」  「澪ちゃん、お昼は?」 「まだだけど…」 「じゃあ一緒に行こう」 「え…仕事は大丈夫なの?」 「暇だからオッケーよ」
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