二章

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家族との待ち合わせにやってきた。 高級ホテルの最上階レストランでディナーをする 父親はサラリーマン、母親は専業主婦で夏姫は大学生…こんな場所に行けるほどの収入なんてないはずなのに…良い事とは宝くじでも当たったのか… 「あらあら〜澪ちゃん、最近美人になったんじゃない?」 「うちで一番の自慢の娘だな〜」 両親が何故かご機嫌取りをする横で夏姫は見下し嘲笑っていた。 一体何が… 席に案内されると空席が1つあった 「澪ちゃん、実はね貴方の結婚が決まったわ」 母親からの突然の言葉に困惑する 「父さんの知り合いツテでな、若くてたくさん赤ちゃん産める女性を探してる人なんだが中々、縁に恵まれなかったらしいんだ」 「……」 「…プッ。あはははははっ」 困惑顔の澪に対して夏姫は大笑いはじめた。 「無能で無価値のゴミであるアンタをリサイクルしてやんのよ。感謝しなさい」 「夏姫ちゃんからお姉ちゃんが幸せになれる結婚相手を探してくれってお願いされたから親族や会社の知り合いや取引先の知り合いの知り合いを辿って苦労して探してやったんだ」 「相手の人は御曹司で社長なのよ〜」 「夏姫でいいじゃない、御曹司とか好きでしょ?」「たしかに御曹司とか大好きだけどパース!あんなのチョー無理ぃ」 「……………」 「お待ちのお客様がお付きになりました」 そうこうしてる内にレストランの店員から声を掛けられる 「あ〜お待たしぇしてスミマセンな〜」 澪は現れた結婚相手だと言う相手を見た。 長身だが見た目は50代後半だろうか?ふくよかなタプタプお腹でスーツがキツそうなバーコードハゲだった。加齢臭なのか臭い 澪は言葉に詰まった。隣の夏姫を見るとかなり嫌悪感いっぱいの顔をしていた。 「………」 男性は澪の姿を見る 「え…あの?」 「おっと〜スミマセンな〜中々ご立派なモノをお持ちなようで、これは母乳も沢山でて赤ちゃんスクスク育つでしょうな、」 指をワシャワシャさせる。 澪はもうドン引きだ。
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