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三章
✱✱✱Side Takaomi ✱✱✱
俺は女が大嫌いだ。
女など虫螻以下の穢らわしい生き物を誰が好きになるか。
俺は日本で有数の財閥である百目鬼家の長男として産まれた。
跡取り息子としてまだ物心ついてすぐの時から英才教育を受けた。
いずれ一族を背負う、当主として。
父親は子供に無関心ではなく、毎年誕生日には沢山のプレゼントを贈られこの日だけは我儘を沢山聞いてくれて嬉しかった。
だが仕事が忙しく、子供の教育や面倒は母親任せだった。
母親……あんな女を母など名乗ってほしくない
ウソにまみれた女で毎日、父という旦那がいながら他の男と遊び歩き。百目鬼家の金や権力を使い放題、やりたい放題だった。
そんな女でも父は全てを許し愛し続けた。
父が全てを許すことをいい事に更に激化し、
まだ小さかった俺に毎日毎日、暴力を振るうようになった。
子供なりに考え、母親のご機嫌取ろうとすれば勘にさわったのか更に暴力を振るい、使用人でも滅多に通らない小さな小屋に閉じ込められ、恐怖と夏は暑く、冬は寒さに耐えていた。どんなに泣いても広い敷地内の奥深くでは誰も助けにこない。
あの女は姑息で父には気づかれないように傷を隠し、自分に心酔する使用人だけを手元に置き、俺が告げ口しないように監視した。
数年後、弟が誕生した、
弟は金髪で母親似だった。
あの女の事は大嫌いだったがあの女似の弟だろうと可愛くて可愛くて仕方なかった。
そして俺同様に弟にも暴力を振るいあの小屋に2人で閉じ込められた。
弟は泣いていたが俺は弟を慰めながら力のない子供には何もできず耐えるしかなかったのだ。
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