三章

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そんな時に部下から「金剛田権造」と結婚したいと言う女が現れたと報告があった。 女の家族から多額の結納金など要求があった。 金目当てか…と呆れたが、父から苦言をされている以上悩んだ。 ふと考えた金払って子だけ産ませれば結婚しなくて済むのでは?と。 俺から見れば大した額ではないため受ける事にした。 その場から女が逃げればそれはそれで構わない。 受け入れるなら子だけ産ませて捨てればいい。 会った女は名を「伊澄澪」 数日前に会議室にいた女だった。 金に目が眩んだ家族に騙されでもしたのか怯えて目が死んでいた。 俺にとってはどうでもいい。 ホテルの客室に女が現れシャワーを浴びさせる。 女の体に触れるなど虫唾(むしず)が走る 待ってる間、愛鳥のミオの歌声を大音量でかける 俺の心を癒やしてくれる シャワーから出た女は結婚破棄を申し出る 女は先ほどまでの目が死んでいたものとは違い、強気な目だった。 (何があった…?) 一生返せない借金背負ってまで俺の子を産みたくないと? いい度胸だ。
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