一章

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あれ?澪さんちょっとご機嫌ですね。何か有りました?」 話し掛けたのは皆川朋子(みながわともこ)。澪と同年齢で新卒入社した澪の後輩にあたる。 黒髪ショートヘアーのメガネ女子だ。 澪の印象は委員長タイプ。澪と同じ年齢ながら年上年下、子供相手だろうが敬語で話す。 「うん、お見合いをすることになってね」 「へー澪さん結婚願望あるんですか?」 「うーん…暖かい家庭は持てればいいなと思うけどまだ結婚は良縁次第ね…。今回は吉田さんからのお誘いなの」 「なるほど吉田さんって人柄がいいから色んなコネありそうですね。結婚したくなったら私も紹介してもらいたいです」 そんな話をしながら仕事をこなし、お見合いの日を迎えた 「お見合いって着物のイメージなんだけど…着物持ってないしスーツでもいいかな〜」 部屋をウロウロしながら手紙の日時を何度も確認しソワソワした。 お見合いが行なわれるというホテルに行く。 手紙にはホテルの客室を借りているそうなので、フロントで名前を伝える。 部屋番号を教えられ相手は少し前に到着しているとの事。 早目に着くようにしたが待たせてしまったかと焦る澪。 部屋に到着するとドアストッパーが置かれ少しドアが空いてた。 ドアを開け「し、失礼します」とソッと入っていく。 カタンと物音が聞こえる方に目をむけると… 「「…えっ?」」
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