最終章

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脈と心臓を確認する 「動いてる…よかった」 和彦と使用人に連絡しこちらに来るよう指示した。 「すまんな」 澪のメイド服のブラウスのボタンを外し、ロングスカートを捲る。熱を逃がす為だ。 使用人から貰った保冷剤で冷やした。 持ってきた経口補水液を飲ませてみるが意識がないからなのか上手く口に入れてくれない。 口移しで飲ませると無意識に飲み込んでくれた。 聖臣は医療知識はないので正しいかわからないが思いつくことはやっていくしかなかった。 少しすると和彦と使用人が到着し、澪は運ばれて行った。 百目鬼家には専属の医療従事者が常に滞在している。 運びこまれた澪は医療班にまかせることにした。 診断は熱中症と脱水症状が原因で命を落としかねないほど危なかった。 早ければ数時間〜1日、場合によっては数日で回復するだろうと。 診断を聞いた聖臣は取り乱す 和彦と和臣は聖臣に色々言いたいことはあったが、言わずとも取り乱しっぷりを見れば自分自身が一番よくわかってるだろうと黙った。 医者から部屋に入る許可をもらう。 「兄貴は入るなよ…」 「……わかった」 怒った和彦が止めた。
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