最終章

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「俺はお前を愛している。子を産む道具としての妻ではなく、正式に妻として一生共にしたいと思っている」 澪はビックリしていた。まさか聖臣が自分に恋愛感情があるなんて…と。 聖臣は話しを続ける。 「俺は女を虫螻のようにしか見えない程嫌いだし今も変わらないが、澪は信用出来ると思った。百目鬼家の血筋だろうか…いつの間にか澪を愛しく感じるようになった」 ある時から聖臣が優しくなった、たぶんその頃だろうと澪は察した。 「和彦がお前にキスした時は嫉妬し告白したと聞いた時は何故俺は気持ちを伝えなかったのかと後悔したものだ」 聖臣は顔を押さえた。少し顔が赤い 「……恥ずかしいのだが俺はメイドとしての役目が終わる事になれば澪が居なくなってしまう、和彦に澪を取られるなどと焦り…平常心を失い機嫌が悪くなってしまった」 言いにくそうに頭を抱える 「焦った俺は澪を奪われたくない、逃がしたくないと、澪に対して抑えられないほどの独占欲と執着心が芽生えたんだ。だからテストだと無茶をさせ、強制的に手に入れようとした。澪には悪いと思った反面、自分の気持ちが止められないばかりに危険さらしてしまう配慮にかけた」 もう一度、頭を下げて謝罪した聖臣
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