最終章

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「澪さん、息子のどっちを選ぼうが僕は反対しないどころか大歓迎だけど、百目鬼家の血筋は苦労するから覚悟は必要だよ。もちろん誰も選ばない選択も有りだね」 「百目鬼家の血筋とはなんですか?」 「百目鬼家の言い伝えによると、初代当主が鬼の一族で鬼でありながら人間の女性を愛したんだ。まぁ鬼と人間だから相当な苦労をしたらしいんだけど、それ故に強い絆と強い愛があったんだ。だからかな…子孫である百目鬼家の…特に男は、愛が重くて一度愛した人は執着心と独占欲で相手を溺愛し続けるんだ」 澪には興味深い話しだった。 「初代当主が鬼かは疑わしいけどね〜。僕も元妻を全て許すほど溺愛して、息子たちが酷い仕打ちされてるのすら気が付かなかったけど……」 和臣が真剣な顔になる。 「息子達を幸せにしてあげてほしい。両方は無理だけど片方を選んでも兄弟仲は悪くならないから安心して選んでね」 「はい…」 澪と和臣の話しを聖臣、和彦は何も言わず聞いていた
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