一章

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(はぁ~…) シャワーを浴びながらため息をつく。 「なんか百目鬼さんの雰囲気にのまれてしまった……それに…」  唇にソッと触れる 「…キス初めてされちゃったな」 学生の頃からロマンチックな場所で最愛の人と幸せなキスを夢見ていた。 こんな気軽にファーストキスを奪われようとは思わなかったのだ。 澪は頭をかかえながらワシャワシャした。 澪がシャワーを浴びている間、和彦はルームサービスで頼んでおいたワインを飲んでいた。 「…まぁ写真より可愛かったな。それにしてもキス程度で従順になるとはね」 イモ女をこれから抱くんだから酒を飲まないとやってられない。 都会の女に飽きていた和彦には口直しが必要だと抱かない選択肢はなかった。 少し本気にさせて口直し用のキープとしておくか…などと考えていた。 「遅いな…澪ちゃ〜ん!」 浴室に向かって呼んでみるが返事がない。 「…………………………ん?」 さすがに何かあったのかと慌てて浴室へ行き、ガラッとドアを開ける 「えっ!?きゃああ!」 悲鳴をあげ体を隠す澪 「澪ちゃん何してるの?」 「えっシャワー浴びろって言ったじゃないですか」 「確かに言ったけど体を軽く洗う程度でしょ、普通」 「えっ?えっ?」 困惑する澪 「えっともしかして処女?」 顔がみるみる赤くなる 和彦は着ていたバスローブを脱衣所に投げ捨てた。 澪を抱きしめながら 「処女なんて何年ぶりかな…」 澪に聞こえないようにつぶやく和彦
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