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僕は自然と諸橋さんの姿を思い浮かべていました。
【山村先輩の珍道中】
「どこへ行こうかなぁー♪やっぱり行くなら、皆の手助けになるような所に行きたいなぁ。お薬屋さんとか、本屋さんとか」
保の手助けもしたいけど、武術の手助けも、怪我をした時の為に、やっぱりお薬屋さんな気がした。
決めた!
先ずはお薬屋さんに行こう!
怪我に効くお薬と病気に効くお薬、両方とも買うんだ!
そうすれば保の手助けも、香澄ちゃんの手助けも出来る!
鈴木くんの手助けもしたいけど…元々、本に興味がない上に、この時代の文字は、僕にはちんぷんかんぷんだった。
鈴木くんが、この時代の字を覚えてから、一緒に見に行く方が良いかもしれない。
僕はお薬屋さんを探して江戸の町を歩いた。
と、その時、花籠を持った女の人とぶつかっちゃった。
女の人は、その拍子に籠を道に落としちゃった。
「うわっ?!ごめんなさい!」
「いえ、私も余所見していたから…」
2人で道に落ちた花を拾う。
よく女の人を見ると、僕と同じ歳位の可愛い子だった。
何か胸がドキドキするなぁ。
「ありがとうございます。お礼に、そこのお団子屋さんで甘味を食べていきませんか?」
女の人は、花より魅力的な笑顔で僕を誘った。
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