江戸での暮らしと不穏な影

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じゃあ、皆でお役所に行けば、何か解るかもしれない。 不正行為っていうのが、どんな風に行われているのか、僕には見ても解らないと思うけど、保や鈴木くんと一緒なら、手掛かり掴めないかなぁ。 「美味しいですか?」 茜ちゃんが、自分もお団子を食べながら、僕に訊いた。 「うん!柔らかくて甘くて、とっても美味しいよう!」 「良かった…」 茜ちゃんが天使のような笑顔を見せる。 僕は布を返すのも忘れて、香澄ちゃんとは又、違った綺麗な子だなぁと思っていた。 お団子とお茶を頂いた僕達は、花売りも兼ねて、お薬屋さんに向かって歩いていた。 茜ちゃんのお花は、好評みたいで、お薬屋さんに着いた時には夕方になっていた。 「ここです。あの、山村さん…」 茜ちゃんが真剣な顔して言うから、僕は告白されるのかと思ってドキドキしたけど…。 「ここまでで良いですか?そろそろお花の水を替えてあげないと…」 なあんだ。 僕、思わず身構えちゃった。 「うん!良いよう!茜ちゃん、今日はありがとー」 「いえ。では、私はこれで…では、又」 茜ちゃんが笑顔でお辞儀して去っていく。 あ…布、今度会う時までに洗っておかなきゃなぁ。 僕は菊の花を手に、お薬屋さんの中に入って行った。 中には色々なお薬みたいなのがあって、どれが怪我に効くお薬で、病気に効くお薬なのか、分かんない。
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