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裁きの日
自宅謹慎から二週間後。恭子は午後一時からの全体人事会議に出席するため、久しぶりに出社した。営業企画部第一グループの事務室には顔を出さず、そのまま会議室に向かう。
せめて今日の前にひと目だけでも会っていたなら力が湧いてくるのに……。
長い廊下を力なくゆっくり歩いて会議室に入る。
社長以下重役メンバーが口の字型に並べられた机に列席。そして会議室の隅に椅子が並べられ、第一グループの社員が全員が座っていた。部屋中が氷のように冷たく、身を切るように寒かった。
「主役のおでましか」
大橋社長が低い声で笑う。恭子は自分の席に起立したままうつむいた。
「それではそろそろ始めようか。高木部長、頼みますよ」
高木部長が書類を手に立ち上がる。いよいよ引導を渡される刻限が来た。
恭子は健士とのツーショットを心に浮かべる。心の中に健士がいれば、きっと耐えられる。恭子はそう信じようとした。
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