その悩み 打ち明けられても 困ります

カラフルな絨毯

　詳しくは知らないけれど、多分成人だろう。

「篠宮さん、ウサギ飼っているんですね。……垂れ耳でかわいい」
「……えぇ、そうなんですよ。ホーランドロップっていう種類なんですよ」
「ポ(・)ーランドロップ？」
「ポ(・)ーランドでななくホ(・)ーランドです」
「ホーラン・ドロップ？」
「えーと、区切るのはホーランド・ロップですね。ドロップだと飴になっちゃいますよ『ホーランド＝オランダ』の垂れ耳という意味だそうですよ」
「へー、オランダウサギなんですね」

　私は、彼の解説に感心して、マジマジとウサギを見た。

「そうか、君はオランダから来たんだね。オランダ語でこんにちはは何て言うのだろう？　Helloかな？　Helloウサギさん！」
「……ハロー・ウサギさんって……ククク」

　あれ、篠宮さんが、お腹を抱えている。
　私……変な事云ったかしら？

「えーっと、三宅さん。一応、その子には、タンゴってお名前があります」
「へ～、タンゴちゃんって云うのですか。おぉタンゴちゃん、宜しくぅ～～」

　私は、タンゴちゃんに手を振る。