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「……ところで、篠宮さん。なんで、タンゴってお名前なんですか?」
「あっ、名前の由来ですか? 実は、生まれた日が、五月五日なんですよ。ですから端午の節句に因んで、タンゴって名前にしたんですよ」
「へ〜、端午の節句からですかぁ〜。素敵ですね。ところで、この子、抱っこしても良いですか?」
「えぇ、いいですよ」
すると、彼は、朝食を作る手を止め、てケージを開けてくれた。
優しく抱き上げたタンゴちゃんを、私の膝の上に乗せてくれる。
「タンゴは、頭を撫でてあげると喜びますので、是非頭を撫でて上げて下さい」
成程、ウサギも人間と同じで頭を撫でられると嬉しいのね。
私は教わった通り、タンゴちゃんの頭を撫でてあげた。
すると、タンゴちゃんはとても大人しく、私の膝の上から、全く動こうとはしない。どうやら気に入ってくれたらしい。
うぅぅ、なんて可愛いの。
ぬいぐるみみたい。
……そう、これは、もう、温かいぬいぐるみよ!
私の心は、瞬殺でタンゴちゃんに射貫かれた。……もう、骨抜きです。
……ところで、なんでこんなに、タンゴちゃんは、かわいいのだろう。
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