……うん、ほんとになんで――

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……うん、ほんとになんで――

「――ねえ、ロイ。先ほども、少し遠目に見てましたけど……このままで、本当に良いのですか? このまま何も出来ず、あのように見下されたままで」 「……あはは、見られてたんだ。でもまあ、仕方がないよリリアさん。実際、僕は何も出来ないし」 「……そんなの、まだ分からないではないですか」  その後、お昼休みにて。  いつ見ても景色が変わる不思議な庭園にて、隅の方に腰掛けそんなやり取りを交わす僕ら。そして、眼前にてありありと不服を浮かべ問い掛けるのはリリアさん――ジャンくんと同じく二年A組のクラスメイトで、鮮やかな銀髪を纏う見目麗しい女子生徒だ。その美しさと言ったら思わず息を呑むほどで、クラスや学年のならず、校内にて絶大な人気を博していて……うん、どうして僕といてくれるのかいつも不思議でなりません。  
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