ケーキの美味しい喫茶店(一分で読める小説)

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ケーキの美味しい喫茶店(一分で読める小説)

ある日、街並みを散策していると、 初めて見る喫茶店がある。 看板に、「ケーキの美味しい喫茶店」 と、ある …ちょっと覗いてみるか… 店内に入り見渡すと 広くも無い店内に、お客が三人いる。 三人とも別々に座っている。 不思議な事に全員モンブランを食べている。 不思議な光景に目を見張ったが、店員が私の前に現れ、 何も注文もしていないのに、モンブランを私の目の前に差し出してきた。 「私、注文していませんが?」 「いえ、今日はサービスデーです。 このモンブランを食べていただいて、 感想をお聞きしたいのです。 私達はそのご意見を参考に、 より良いケーキを作りたいのです。 今日はモンブラン、よろしくお願いします。」 と、明るく謙虚に言う。 …只か…嬉しさを隠し、私は一口食べてみた 「何だ!この不味さは」 と、思わず失言してしまう。 「これは不味いですか。失敗作ですね。 貴重なご意見ありがとうございます」 店員は謙虚に言うが、 不味い物を食べさせられる辛さを 解って下さい。
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