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命令
旺志郎は言葉でコマンドすることはほとんどない。ただじっと見つめていれば、相手がそれを感じ取って行動する。
今だって勇作は何も言わずとも旺志郎の服を脱がし、自らも着ていたスーツを脱ぎ捨ててそのまま跪くと、まだ反応していない旺志郎の雄の部分を咥え込み、念入りに愛撫してくる。
「くっ……」
「旺志郎……気持ちいい?」
「ああ……」
「ふふっ、だんだん大きくなってきた」
力を持ち始めたソコを嬉しそうにぺろりと舌で舐めあげながら、勇作が上目遣いで見つめてくる。
自然と腕を伸ばし勇作の髪を掴むと、ぐっと腰を突き口元へわざと当てる。
迎え入れるように口を開けると、勇作の唇が旺志郎のペニスを根元まで咥えた。
ゆっくりと前へ後ろへ動かしながら与えられる刺激に、じっとその様子を見下ろしていた目を閉じて今ある快感に全神経を研ぎ澄ます。
口の中で動く舌も、ちゅちゅっと吸い付く感じも、口で与えられる摩擦も、どれもが旺志郎の思い通りの動きで、あっという間に射精感が押し寄せてきた。
勇作の頭を両手でホールドし、ぐんっと腰を突いて喉の奥へと推し進める。
「このままじっとしてろ」
それだけ伝え、何度も喉の奥へと腰を打ち付ける。苦しくて涙を流しているのに決して逃げることはせずに言われるまま咥えていて、歪んでいる顔は醜さもあるのに旺志郎には堪らなく美しく映っていた。
「くっ、はぁっ……うっ、イクッ……」
最奥まで突っ込み、喉の奥で欲望を吐き出す。一滴でも口から流れ出さすことがあれば、この先は何もない。しっかりと目を凝らして旺志郎は勇作の行動を見つめていた。
苦しいはずなのに、喉を鳴らしながら精液をごくんと飲み込んでいく。えずきそうになるのを何度も耐えながら、一滴も垂らすことなく全てを飲み込んだ。
「お前が初めてだ。俺に命令させたのは……」
「そう、なの?」
「ああ……。こんなに人を愛しいと思ったことはない」
「でも、たくさんの人を抱いてきたんでしょ?」
「人恋しいと感じても、愛しいと感じることはなかった」
「じゃあ、もっと僕を愛してよ」
「もちろん。次は、ベッドに仰向けになって両足を開け……。そして自分で達しろ」
わかったと言うように、勇作はぺろりと舌で唇をなぞると、命令どおりにベッドまで歩いていき仰向けに倒れて両足を開いて自分のモノを手で被った。
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