当事者への説明は当然必要ですので。

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「……そう。貴方がそう言うのなら、私はこれ以上何も言わないけれど――レナクたちの件については、貴方は彼らを責めてもいい立場だと思うのだけど」 「それこそ、さっき言ったでしょう? この世界に来たのは自己責任ですし、結局何もなく終わるならちょっと変わった体験ができただけってことになりますし。それに人を責めるのとかって疲れるじゃないですか。わたしそういうの苦手なんです」  あまりにもあっけからんと言われるものだから、エリシュカもそれ以上言い連ねる言葉が見つからなかった。  結局、葉月がそれで納得するなら、責任追及を無理強いするのも違うだろうと結論して、「……そうなの」と無難に返したのだった。
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