そしてすべては元通り……とはいかないものでして。

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 それなりに急がないとエリシュカの『二十の歳を数えることなく』という託宣の期限が来てしまうが、初代王の時代からあると思しき仕組みをただ壊すだけでは何が起こるかわからない。『託宣』とも連動しているので、流石のエッドも楽々こなすとまでは行かないらしい。  まぁ、エリシュカはエッドの実力と数百年に渡る執念を信じているので、ただ待つだけなのだが。  ――そして、レーナクロードはと言えば。 「……どうしたものかしら」  今日も届いた贈り物に、エリシュカは溜息を禁じえなかった。  色とりどりの美しい花。目には楽しいが、こう毎日贈られてくると正直困る。  ご丁寧に長持ちさせるための魔法がかかっているらしく、これまで贈られたすべてが、未だ美しく咲き誇っている。おかげでエリシュカの部屋は花に埋もれていると言っても過言ではない状態になっていた。  あの怒涛の一日を経て、屋敷に戻って。  両親も含めて、様々なことを話した。泣かれたし、怒られもしたし、レーナクロードに至っては一発どころではなく殴られていたが、詳細は割愛する。
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