第1話 出会い

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第1話 出会い

私、相田みなみ。中学3年生で、そろそろ大人の恋に憧れてる年頃。クラスの男子はみんな子供っぽいし、なんかもう「恋愛」って感じじゃないんだよね。夢見るのは、白馬に乗ったかっこいい大人の男性が、運命的に私を迎えに来ること。不良に絡まれてるところを助けてもらって、ドラマみたいに「大丈夫?」って言われる…そんな出会いを想像してた。 でも、その日目が覚めた場所は、なんと森の中。しかも見たことない植物ばっかり。え、これ夢?だよね?そう思って思いっきり頬を叩いたんだけど、痛い。うそ、夢じゃないの? とりあえず、どこにいるのかも分からないし、少し歩いてみることにした。あたりは静かで、風の音だけが響いてる。いや、待って。あれ、何かいる? すると突然、変な生き物が私に向かって走ってくる。見たこともない姿で、なんか不気味。慌てて逃げ出す私。でも足がもつれて、転んじゃった!やばい、絶対に追いつかれる! その瞬間―― 「そこまでだ!」 え、何?声が聞こえたかと思ったら、私の前に現れたのは…王子さま?いや、違う。なんか違う。え、これ…ゴブリン?ちょっとアニメとかで見るやつに似てる。とりあえずそのゴブリンが、私を襲ってきた生き物をあっさり倒してくれた。強い。 「大丈夫か?」 「う、うん。ありがとう…」 いや、ちょっと待って。これ私が望んでた展開じゃないんだけど。もっとこう、かっこいい人が現れるはずだったのに。ゴブリンて。
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