7人が本棚に入れています
本棚に追加
ギルドにて──。
「はい……全て依頼通りですね。あ、ありがとうございます買い取らせていただきます」
挙動不審になっているのは例の受付嬢──リーエだ。
あの件以来顔を合わせるといつもこの調子で、愛嬌のある顔もガチガチに強張っている。綺麗に手入れされたピンクのツインテールも逆立っていて……まるで威嚇するリスかハムスターみたいだ。
「こちら報酬になりますですありがとうございましたあッッッ!!」
リーエは、「運動部かよ」と思わずツッコミを入れたくなるくらい声を張り上げた。その目には涙が溜まり、顔は真っ青に青ざめていた。
──今ではちょおっと、やり過ぎちゃったかなぁ……なんて、反省している。……そんなに怖かったかな?
「そろそろ慣れてくれないかなー……」
ぼやく私の隣でソウタはくつくつと笑っていた。
……まったく、私はいい仕事をしたらしい。
最初のコメントを投稿しよう!