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おれを変えた一冊
おれを変えた一冊は、『ワンブレスドラゴン』という漫画です。
王道のファンタジーものといいますか、RPGをほうふつとさせる作品なんですけど、勇者たちが魔王相手に苦戦しているところに、ドラゴンがさっそうと現れて、魔王をブレス一発で倒してしまう、というのが、この漫画の大まかなストーリーです。
けれども、おれにとっての見どころは、そこではありません。
おれにとっての見どころは、ヒロインです。
よくあることかと思われるかもしれません。
けれども、見どころは意外なところにあるんです。
この漫画の絵柄は、やや少女漫画っぽくてきれいであり、人物も背景も基本的には上手く描けていると思うのですが、時々、崩れていることがあり、一部、遠近感やサイズ、バランスがおかしくなっていたりします。
ヒロインは美少女であり、スタイルもいいのですが、着ている服の露出度は低いです。ついでに、お色気シーンも皆無です。
ところが、先に述べた絵の崩れにより、同じ服を着ているにもかかわらず、襟ぐりの広さが場面によって異なっています。
鎖骨がほぼ隠れるくらいの広さが基本なのですが、シーンによっては鎖骨がばっちり見えるくらいの広さになっていたり、中には結構広い上、わずかとはいえ胸の谷間まで描かれているように見えるものもありました。
描かれているように見える。こう表現したのは、あれがミスによるものだと思われるからです。
本来なら見えるはずのない胸の谷間。これを見た時、おれの心臓の鼓動は、途端に速くなりました。
さらに、夢にまで出てきて、例のアレをぶちまけてしまいました。
これ以降、少しだけ胸の谷間が見えている女性を見ると、興奮するようになりました。
逆に、雑誌のグラビアに載っているような水着姿の女性は、そんなにそそられません。あからさますぎて、しらけてしまうからだと思います。
そんなわけで、おれをこんな性癖に目覚めさせた『ワンブレスドラゴン』。これこそが、おれを変えた一冊です。
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