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「昨日はスマホいじりながら、ゲームか?」
「は?」
次の日。教室に入った途端、また二人はニヤニヤとスマホ画面を見せてくる。
『ただ今、ベッドで寝そべりゲームしている。飽きた。腹減った』
マジかよ!
SNSアプリを開くとまた同様の投稿がされており、いつ投稿されたのかと時刻を確認すると十七時三十一分だった。
ん? 一昨日のは何時だった? でも確か母親が帰ってきた時間だから、同じぐらい……?
その瞬間に襲ってくる、足元がふわふわとする嫌な感覚。
「誰だよ? くだらねー!」
虚勢を張って投稿を削除するが、本当は何とも言えない気味悪さに嫌な汗が滲んでいた。
学校が終わり帰って来た俺は、また電気を付けずベッドに転がり込む。ポケットに仕舞ってあったスマホを取り出しアプリゲームをするが、俺はまた力無く落とし溜息を吐く。
結局、ガチ勢には敵わねー。まあ、そうだよな。
スマホを放置すれば部屋の明かりが完全に消え、心まで暗くなっていく。
またスマホを操作し、開いたのはSNSだった。
時刻は十七時十五分過ぎ、まだくだらねー俺通信は投稿されていないようだ。
ボーと他人の投稿内容を眺めているとそこには、最新スマホが欲しいだの、親父ウゼーだの、課金してガチャ回すだの、くだらねー。
スマホを持った時にインストールしたが、結局すぐ辞めた。つまんねー自慢話聞いて、何がおもしれーんだよ?
そう思い、アプリを閉じようとした時。
『ただ今、SNS閲覧している。くだらねーのは俺だ』
俺のアカウントから新たな投稿がされた。
え? は? マジで?
投稿時間は同じく十七時三十一分。一体、何なんだよ!
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