25歳ーⅠ

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 私の身体が私だけのものではないのだと、気づいたのは5年前、20歳の頃だった。  撃たれるように気づいた。  貫かれた胸をおさえながら、「あ、そうだったんだ」と呟いた。  私は彼のものだったのだ。  どこまでも完璧に。絶対的に。        
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