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彩ちゃんの言った通りだった。
私が何も行動しないことで、嫌がらせは日に日にエスカレートしていってる。
最初は、私物が何個かなくなるだけだった。それから『由良先輩と別れろ』と書かれた脅迫の手紙、『ブス』や『死ね』と落書きされた机、聞こえるように叩かれる陰口。
そして、今回。彼女達がこんなに大胆な行動に出たのは初めてだった。
由良先輩を恐れてか、いつもはバレないようにコソコソと隠れて嫌がらせをしてきていた。もし追求されても言い逃れができるように。
それなのに急に大胆になったってことは、私が由良先輩に告げ口することはないって高を括っているからだろう。その通りだ。私は嫌がらせのことを由良先輩に言うつもりは一切なかった。
彼女達を庇おうとか、そういうつもりはない。ただ、知られたくなかったんだ。
私が、、
由良先輩を信用していなかったということを。
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