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なんで、宮前さんが?
そんな疑問が頭に浮かんだ。だって宮前さんとはあの日以来関わることがなかったから。
私は、嫌がらせされて一番最初に宮前さんを疑った。ただあの日、睨まれたというだけで。宮前さんは犯人じゃなかったのに。本人は、そんなことなんて分かるはずもないけど、私は宮前さんに対して罪悪感のようなものを感じていた。
だから「教室では話せないことだから私についてきて」という宮前さんの後を大人しくついて行ってるわけだけど、後悔した。
ここは、体育館倉庫の中。人前では話せないことだからってこんなところ連れてくるなんて…。
一体、何する気?
身体を強ばらせながら、こちらを振り向こうとしない宮前さんの背中を見つめた。
「ねぇ、森田さんさ。どうやって、由良先輩に取り入ったわけ?」
「え、」
振り向いた宮前さんの顔は酷く歪んでいて、声色は私に対する憎悪で満ちていた。恐怖で身体が震えて無意識に後退る。
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