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「大して顔がいいわけでもないのに…。どうして?ああ、もしかして、その身体で誘惑したとか??森田さん胸だけは大きいもんね。よく男子たちが話してたよ。」
「……」
「本当にムカつくなぁ。あんたみたいな平凡な奴に、なんで由良先輩が、」
「……」
「あたしの方が由良先輩のことずっと前から好きだったのに。由良先輩はあたしのモノになるはずなのに。どうしてあんたなんかと、」
“どうして。どうして。どうして。どうして。どうして。どうして。どうして。どうして。どうして。”
こ、この人、何かがおかしい…!
宮前さんは髪を振り乱し、目を血走らせて、血が滲んでしまうほど親指の爪を噛んでいた。
そんな異様な姿に身の危険を感じて逃げ出そうとするが、突然後ろから現れた二人の男子生徒に羽交い締めにされ身動きがとれなくなる。
「な、何を…!」
「森田さん、あんたが悪いんだよ?嫌がらせされた時点で、由良先輩と別れてれば良かったのに。」
「嫌がらせ…。やっぱり、宮前さんが、」
「ははっ、そうだよ。あの嫌がらせはね、あたしがあいつらにやらせたの。でも、あんたはそれでも由良先輩と別れてくれなかったから。こうするしかないね」
宮前さんはにっこり、唇に弧を描く。それが合図のように羽交い締めにしていた男子生徒の一人が、私の制服を引きちぎって、下着があらわになる。
それだけで、宮前さんが私に何をしようとしているのか理解した。
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