290人が本棚に入れています
本棚に追加
Q.あんな素敵な笑顔見せられてメロらない女なんていると思う?
A.いないでしょ!!!!!!!!!!
ああ…。あの尊い笑顔を写真に撮って、現像して、額縁に収めて飾りたかった……!不意打ちなんて酷いですよ、由良先輩……!!!!
心の中の私が白いハンカチを噛み締め、悔し泣きをした。
虚空を見つめながらそんなことを考える。ふとローファーの靴先に大きな影が落ちたことに気づき、慌てて顔を上げると、視界いっぱいに由良先輩の国宝級に麗しい顔。
「───うええ!?」
びっくりしすぎて、心臓が大きく跳ねた。変な声が出てしまった。
由良先輩は身長の低い私に合わせて腰を曲げて、顔を覗き込もうとしている。互いの鼻と鼻がくっついてしまいそうなほど距離が近い。
「ナ、ナンデショウ」
イマイチ状況が飲み込めず、やっと振り絞った言葉は見事にカタコトだった。由良先輩は何も言わず、ただ、じーっと観察するように私を見ている。
ドク、ドクっと心臓が口から飛び出てしまいそうなほど、鼓動が早くなっていく。
近い!!近い!!!由良先輩の顔、心臓に悪すぎる……!!!!!
最初のコメントを投稿しよう!