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「っ、も、もちろん!覚えてるよ!よく、一緒に食べたもんね!」
翠くんの口から久しぶりに暴言以外の言葉が返ってきたのが嬉しすぎて、自分でも分かるくらいに、ぱあっと表情が明るくなった。
焼きプリンは翠くんの大好物で、碧心の家に遊びに行くと15時のおやつとして出されることが多くて、翠くんとよく一緒に食べたものだ。
ああ、そう言えば翠くんってば、いつも早く食べ終わってしまうあたしに「羽依お姉ちゃんにだけ特別だよ」って言って少し分けてくれていたっけ。
本当は、一人で全部食べたかったはずなのに。
あの時の翠くんは物凄く可愛かったなぁ、っと思い出して頬を綻ばせていると「一人でニヤニヤしててキモイんですけど。」と現在の全くもって可愛らしさの欠片もない翠くんがドン引いた顔で見てくる。
え。キモイって酷くない?
た、確かに一人でニヤニヤしてる女はかなりキモイけど。わざわざ本人に言うことなくないか。
「今の翠くんって、本当に可愛くない」
「別にあんたに可愛いって思われなくて結構。」
ああ言えばこう言う。
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