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吉野碧心はかなりの面食いだ。
昔から碧心は自分が“綺麗”だと思ったモノを傍に置きたがり、あたしも碧心にとって“綺麗”だから親友として傍にいる。
最初は反発心もあったけど、今は碧心と一緒にいると普通に楽しくて、碧心のちょっと変わった価値観はどうでもよくなるくらい大好きになった。
因みに自他ともに認める美少女である碧心は相当モテる。だけど、碧心はあたしと違って一度も彼氏を作ったことがない。
理由は「うちのパパに比べたらその辺の男なんてジャガイモ同然なんだもん」なのだと。
碧心のお父さんはいつも忙しいらしくて、あたしも数回しか会ったことないけど、それでも印象に残るくらいかなりの美形だった。
確かにあんな綺麗な顔を毎日見ていたら美醜感覚麻痺して、あたしの元カレであるゆうくん(一応かっこいい方なんだけど)なんてジャガイモ…いや、ミジンコにしか見えないだろう。
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