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「あっ、そうだ!」と碧心が急にいいことを思い付いたとばかりにヘーゼル色の瞳を輝かせながらパンっと両手を合わせて叩く。
「羽依、今日暇ならうちに泊まりなよ。丁度パパとママが旅行に出かけてて、今いないんだ〜。パパとママ、久しぶりの二人っきりだから、もしかしたら私に年の離れた弟か妹ができちゃうかも」
碧心はルンルンと楽しそうで「今日の19時頃うちにきてねー」とあたしが泊まることは既に決定事項のようで。
どうやらあたしの意見は聞く気はないみたいだ。
「あたし泊まるなんて、まだ言ってないけど…」
「え?碧心が泊まってって言ってるのに羽依は断るの?」
「ハーイ。泊まりまーす…」
実は碧心って女王様なのかも。だってたまに偉そうな時があるし。まあ、碧心に反論するだけ無駄なので大人しくあたしが折れとこう。
あー、でも碧心の家に泊まるってことは…。
「もしかして、翠くんも今日いたりする?」
「うん。いるよ」
ですよねー…。
そりゃあ、当然いるよね。自分の家だもん。
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