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あれは、あたしが高1で翠くんが小6の頃。
あたしは翠くんに、当時付き合っていた10歳上の彼氏とキスしているところを目撃されてしまった。しかも、よりにもよって濃厚なやつをしてるところを。
そして、その日以降、翠くんはあたしに素っ気ない態度を取るようになったから、この出来事が原因で間違えない。
不可抗力とは言え、あたしは純粋で綺麗な翠くんの瞳を汚してしまったのだ。
そりゃあ、あたし嫌われて当然だよね。オマケに今の今まで忘れていたわけだし。
「碧心、あたし、、あんたの弟に取り返しのつかないことをしてしまったかも」
「取り返しのつかないこと?うーん、よく分かんないけど。原因が分かったならちゃんと翠に謝りなよ?謝れば翠だって許してくれるよ」
昔の自分の愚行を思い出して、しゅんと項垂れるあたしの頭を撫でながら碧心が慰めるように言うと、あたしはそれに「うん、分かった」と素直に頷いた。
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